今までの歯科治療は、例えば、一本の歯を失った時、その両側にある健康な歯を削り、ブリッジ(橋)のように人口の歯をかぶせる、従来のブリッジと呼ばれる治療法や、取替え式の部分入れ歯等が多く用いられてきました。しかし、この治療法の場合には、咬み合わせの不安定さや、隣の健康な歯を削らなければならないなど、多くの問題がありました。
20年ほど前から日本でも導入されるようになった〈インプラント治療〉。この治療は、「人工歯根療法」とも言われ、顎骨内の失ってしまった歯根があった位置に、人工的な金属の土台を埋め込み、その上に人工的な歯を固定させるという方法です。
インプラントは、歯根が失われたままの状態で治療を行うブリッジや入れ歯と違い、人工的に歯根を再現します。そのため、失った歯が1本だけの場合だけでなく、数本失ってしまった場合や、まったく歯がない場合など、幅広いケースに対しての治療が可能となります。そのため、若い時のような健康な歯列を再現する事ができます。
当院では、ブリッジなどのために健康な歯を削るということは、できるだけ避ける方法をご提案しています。骨の場合なら、骨折しても一定期間ギブスを装着することで再生しますが、天然歯の再生は不可能です。健康な歯は傷つけず、そのままの形で残すことを心がけています。